プレスリリース

VDIとDaaS導入の実態に関するアンケートを実施。
40%が操作性の悪さに、30%がランニングコストの高さに課題と感じることが判明

2023年2月9日
e-Janネットワークス株式会社

リモートアクセスサービス「CACHATTO」および「CACHATTO SecureContainer」を提供するe-Janネットワークス株式会社は、近年市場が成長を続けている仮想デスクトップ(VDIおよびDaaS)の利用実態を把握するため、導入にあたり製品情報収集から決定に関与する300名を対象に、導入経緯から利用実態を明らかにする「仮想デスクトップに関する実態調査」を実施したことを発表します。これにより、仮想デスクトップの高いセキュリティや一元管理への満足度はあるものの、40%がネットワーク環境に依存する操作性が悪いことに、30%がランニングコストに課題感を持つことなどが明らかになりました。

VDIとDaaS導入の実態に関するアンケートを実施。40%が操作性の悪さに、30%がランニングコストの高さに課題と感じることが判明

■調査の背景

企業ではハイブリッドワークなどのワークスタイルの多様化やDX推進に向けた業務環境の整備を進める中で、リモートワークにおいてPCを社外に持ち出すことによる紛失・盗難・情報漏洩リスクや、PCの管理工数の増大が課題となっており、その対策のひとつとして仮想デスクトップ(VDIおよびDaaS)があげられています。仮想デスクトップでは、クライアント端末に情報を残さないことでセキュリティリスクを抑えることができ、仮想環境下でクライアントの一元管理ができることがメリットといわれています。リモートアクセスサービス「CACHATTO」を20年来提供している当社は、市場に知見のある会社として、近年拡大している仮想デスクトップ市場において、その利用企業が抱えている課題を明らかにするために、従業員規模100名以上の企業において仮想デスクトップ選定・導入に関与した300名に対し、インターネットでアンケートを実施しました。

■調査結果サマリー

  • 働き方改革に先駆けて、2018年以前に仮想デスクトップを導入した企業群が26%
  • 導入のきっかけと選定時の重視項目が関連している
  • 40%強の回答者はセキュリティ面に満足
  • 40%の回答者は仮想デスクトップの操作性の悪さに不満
  • 30%強の回答者は仮想デスクトップのランニングコストに不満

■調査の結果

働き方改革に先駆けて、2018年以前に仮想デスクトップを導入した企業群が26%

導入時期は「2018年以前」が26%で最も高く、次いで「2020年1~6月頃」が19%でした。ここから、2018年以前に導入していた企業は、2019年の働き方改革関連法の施行に先駆けて環境を準備していたことがうかがえ、次点で2020年上半期に導入していた企業は、コロナ禍を契機として導入したことがうかがえました。

導入のきっかけと選定時の重視項目が関連している

仮想デスクトップの導入のきっかけは、「セキュリティ強化」「外出先等での業務の利便性向上」「管理工数の削減」の3点が上位になっており、選定時の重視項目にも反映されていました。

導入のきっかけと選定時の重視項目が関連している様子のグラフ

40%強の回答者はセキュリティ面に満足

仮想デスクトップの満足している点について、全体の40%強が「情報漏洩リスクを低減できる」「セキュリティ対策がしやすい」と回答しており、一元管理のもと高い水準で情報セキュリティ対策を実行できている点を評価しているとわかりました。

40%の回答者は仮想デスクトップの操作性の悪さに不満

仮想デスクトップについて社内の利用者からよく挙がる不満点は、ネットワーク環境への依存による操作性の悪さに不満という回答が40%にのぼりました。具体的なシーンとして、アクセス集中時や通信環境が不安定な状態の時が挙げられています。さらに自由記述では、「回線のキャパシティに左右されるのは我慢ならない」「ローカルではなくネットワーク経由なので、どうしても動作が遅くなったり不安定になったりすることが少なくなく、完全にストレスフリーな環境で仕事ができるわけではない」という回答がありました。ここから、ネットワーク負荷やアクセス集中による利便性阻害については、導入検討時には重視されていなかったものの、コロナ禍を通じてアクセス集中などを経験し、実利用環境で想定以上に負荷が大きく、操作性に影響したことが不満要因になったと推測されます。

30%強の回答者は仮想デスクトップのランニングコストに不満

OSやアプリの一元管理によりアップデートの手間は削減できるとのポジティブな回答が50%弱得られた一方で、回答者の30%強が、サーバー増強やアップデート、ユーザー追加等の運用負荷や費用に不満を持っていることが明らかになりました。また、1人あたりPC2台の管理が必要である点も課題としてあげられました。1人あたりPCが2台とは、仮想上のPCと従業員が保持するPCのことを指し、それぞれのOSやセキュリティソフトのメンテナンスを冗長と捉えている担当者がいると推測されます。また、費用面について、自由記述で「維持管理費が嵩むこと」「費用面で経営層から不満が出ている」という回答もあり、負担になっていることもうかがわれました。

■総論:仮想デスクトップは利便性と運用工数に課題あり

今回の調査の結果、仮想デスクトップの導入のきっかけは、「セキュリティ強化」「外出時の利便性向上」「運用工数の削減」の3点が主であり、選定時の重視項目も同様のものが反映されていました。しかしながら、導入後の不満として40%が「ネットワーク環境やアクセス集中時の操作性への影響が大きく、当初期待した利便性向上に相反している」、30%強が「サーバー増強やライセンス管理、アップデートなどの運用に『手間』と『コスト』がかかっており、期待通りの工数削減につながっていない」と回答しました。ここから、仮想デスクトップはセキュリティ面では満足度はあるものの、導入のきっかけとなった残り2点「利便性向上」と「運用工数削減」は期待通りになっていないということが明らかになりました。

今後ますます労働力確保や効率化を目的としたDX化が進む中、利便性を向上し、運用工数の負荷やコストを低減でき、高水準なセキュリティを維持できるソリューションが求められます。こうした仮想デスクトップの課題と調査レポートの結果を踏まえ、高水準なセキュリティと低コストを両立する快適なリモートアクセス環境を実現する方法を以下のセミナーでご紹介します。

■調査概要

  • 実施期間:2022年12月5日(月)~2022年12月6日(火)
  • 対象:従業員数が100名以上の会社に勤めており、仮想デスクトップ選定に関与している人
  • 回答数:300件
  • 調査方法:インターネット調査
  • 調査機関:株式会社クロス・マーケティング
  • ■CACHATTOについて

    2022年11月時点で国内1,500社80万人を超えるユーザーが利用する法人向けリモートアクセスサービスです。「端末にデータを残さない」という特長により、金融業界や自治体・官公庁などの業種でも、テレワークにおけるセキュリティリスクを最小限に抑えられることが決め手となり、「スマートデバイス用リモートアクセスツール」市場および「セキュア・ゲートウェイ/ブラウザ」市場において11年連続トップシェアを占めています。
    製品サイト:https://www.cachatto.jp/

    ■CACHATTO SecureContainarについて

    仮想デスクトップの代替として、高水準なセキュリティを維持しながらも利便性を向上し、運用工数の負荷やコストを低減できるサービスです。Windows PC上に隔離・暗号化された業務領域(セキュアコンテナ領域)を生成し、その領域にてアプリケーションを利用することでセキュアなリモートアクセスを実現します。また、業務領域に保存されたデータは終了時に削除されます。
    製品サイト:https://www.cachatto.jp/csc/

    ■e-Janネットワークス株式会社について

    e-Janネットワークス株式会社は、2000年3月に設立以来、「テレワークにセキュリティを」を標榜し、テレワークソリューションであるCACHATTOをはじめとした関連製品の企画・開発・販売・運営を中心として事業を展開しています。

    <会社情報>
    • 代表者名:代表取締役 坂本 史郎
    • 従業員数:137名 (2022年4月1日現在、パートタイム従業員含む)
    • URL:https://www.e-jan.co.jp/
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